金融系の本の話題になると必ずと言っていいほど名前の挙がる「金持ち父さん貧乏父さん」の本を読んだので、参考になる点、マルチに使われる点がわかったのでまとめてみました。
個人的にはギャンブル狂いのダメおやじが出てくるかと思ったら、学校の教授で立派な父親のことを貧乏父さんと呼んでいて、違和感がありました。
しかし、読み進めるうちになぜ貧乏父さんと呼ぶのか、金持ち父さんと呼ばれる人物との行動、思考の違いが分かるようになります。
本書の名前で検索をすると「マルチ商法の勧誘」「セミナーに誘われる」「やばい」「洗脳」といったサジェストが出ますね。
それは金持ち父さんの思考、行動に秘密がありました。
金持ち父さんは、自分のビジネスをもて、お金を働かせろ、お金のためではなく学ぶために働くことが大事だと教えてくれます。それがマルチの勧誘にとても相性がいいように感じます。
非常に大事で大切な教えなのですが、使い方によっては良くない誘いにも使えてしまえますね。
金持ち父さん貧乏父さんの著者、ロバート・キヨサキ氏
本書のは1997年に初版が発行され、世界3000万部、日本でも340万部のベストセラーとなり、2013年に日本版の改訂版が発売されています。
著者、ロバート・キヨサキ氏はアメリカの投資家・実業家・作家・モチベーショナル・スピーカー・金融リテラシー活動家。(Wikipedia参照)
本書内で47歳で経済的自由を達成したとあります。
億万長者になる方法を教えるロバートは「金持ち養成学校の先生」と呼ばれている。
人々が経済的に苦しんでいる理由は、何年も学校に通いながら、お金について何も学んでいないことにある。学校で、人はお金のために働くことを学ぶ…。だが、お金を自分のために働かせることは知らないままで一生を終える。
金持ち父さん貧乏父さん|ロバート・キヨサキ/シャロン・レクター
お金について教える先生のような人物ですね。
金持ち父さん貧乏父さんのボリューム、内容
全280ページ、文字が多く、少し読むのに苦労するかもしれませんね。
全部で12時間程度かかりました、途中読み返したり、2週間程度かけたためはっきりとはしませんが、読破には時間がかかると思います。
ちなみに2000年初版を読みました。
本書は、お金持ちの多い学区に育ち、自身の貧乏さを嘆き、金持ち父さんに出会うところから始まります。
- 金持ち父さんからの教え
- 貧乏父さんとの行動の対比
- 自分が金持ち父さんからの教えからどう行動したか
- 本書に書いてあることの実践方法
こんな感じで話が進みます。
本書から特にいいと思えた話を一つ
全体的にお金について学びのある本ですが、いいところを上げたらきりがないので一つだけ例を挙げます。
本書は貧乏、中流家庭のお金の流れ、その流れを作っている生活のことを「ラットレース」と呼んでいます。
ラットレースから抜け出すには、お金の勉強をしましょうという話です。
そのため、お金持ちになるための思考、行動法を280ページにわたってまとめてあり、非常にためになる本になっています。
その中でも一つだけ、心に刺さった一節を紹介したいと思います。
金持ちは資産を手に入れる。中流以下の人たちは負債を手に入れ、資産だと思い込む
金持ち父さん貧乏父さん|ロバート・キヨサキ/シャロン・レクター
お金を払って、資産を手に入れるか、負債を手に入れるかということなのですが、多くの人は負債を手に入れているから中流以下になる、というのですね。
本書内では、家を買い、車を買い、クレジットカードで買い物をして、支払いに追われる人たちのことを指しています。
その支払いのために労働し、お金を得て、また負債を買い、支払いに追われる。
回し車を回すネズミのような、ラットレースというらしいのですが、うまいこと言いますよね。
本書を読んでから、自分の負債の多さにびっくりしています。
金持ち父さん貧乏父さんはやばい?マルチ勧誘にとても相性がいい理由
検索のサジェストがひどいものです。
- マルチ勧誘
- 怪しい
- アムウェイ
- 洗脳
- ネットワークビジネス
このような単語がずらずら並んでいます。
お金に関する本であり、お金持ちになる方法を書いた本ですが、内容的にマルチビジネスと非常に相性がいいんじゃないかなと個人的に思います。
本書内の貧乏父さんの思考は、学校でいい成績を取り、いい職場に就職し、安泰した仕事で、福利厚生もちゃんとしていて、長年勤めなさい、と、一般的にいいお父さんです。
しかしこれではだめだというのです。
金持ち父さんは、自分のビジネスをもて、お金を働かせろ、お金のためではなく学ぶために働く、といったことを教えられます。
本書内ではセミナーに顔を出せ、まずは与えよ、実践している人の忠告を聞け(口だけの批判は聞く必要はない)とも言います。
世界的にベストセラー、本の内容は間違いなくいいため、説得力が強いです。
そのため本の内容に食いついてきたら、
- 成功者に会わせて夢のある話を聞かせ、
- 周りの批判は貧乏父さん一直線だぞ、目を覚ませ
- 最初は辛いけど自己投資だ、自分のビジネスを持て
- まずは与えたら何倍にも帰ってくる、
とか言って丸め込めると思ってしまいます。
連絡の取っていなかった知り合いが、金持ち父さん貧乏父さんの本片手に会いたがっていたら警戒しろっていう情報もあります。
本書について、感想とまとめ
世界的ベストセラー、金融系の本を読んでいる人ならほぼ全員読んでいるのでは?くらいの知名度の本ですが、やはりというか、とても勉強になります。
ロバート・キヨサキ氏の自伝のような内容ですが、どのようにしてお金持ちになっていったのか、何をしてお金を生み出していったのかがわかります。
ラットレースの考えがとても参考になります。
私は家を買い、毎月の支払いにひいひい言っている時点で、ラットレースにハマっています。
家は資産と言われますが、毎月のローンの支払い、金利をはらって銀行に儲けさせて、買った時点で売値が3分の1になって、完全に負債になってしまっています。
お金持ちになりたいなら、資産を買いなさい、資産とは自分にお金を持ってきてくれるものというのがやはり一番学びがあります。
物を買うとき、お金を払うとき、「これは資産なのか?負債なのか?」と考えるようになりました。
若いうちに読むべき本、といわれているのですが、まさに社会人になる前に読んで知識をつけておくといいかもしれません。
内容がいいだけに、マルチの勧誘に使われてしまって少し残念ですが、とても良書です。
メルカリでたくさん出品されているので古本に抵抗がなければおすすめですね。
kindleでは読めないため、新品買おうとすると1600円しますしね。
以上、金持ち父さん貧乏父さんの本の話でした